お金は腐らない?
こんばんは、まろたです。
今日は長期の資産運用を考える上で避けられないインフレについて考えてみます。
インフレについて深く理解することは難しく、今後も書籍等で勉強を続けたいです。
通貨が持つ3つの機能
通貨には3つの機能があると言われています。
1.価値の尺度
⇒ 様々なモノやサービスの価値を金額という尺度で評価し、相対化することができます。
2.交換の手段
⇒ 通貨を介してモノやサービスを交換することができます。
3.価値の保存
⇒ 米や魚などのモノは時間がたつと腐ったりして価値が下がります。
通貨があることで価値を保存し、貯蔵しておくことができます。
お金を腐らせる
インフレが関係するのは3つ目の「価値の保存」についてです。
インフレが起こると通貨の価値が下がります。
また逆に、デフレが起こると通貨の価値が上がります。
通貨の価値保存機能というのは万全ではなく、インフレ/デフレによって価値は上下します。
そして、資本主義社会ではインフレが前提となっています。
インフレが起こらなければ、強制的にインフレが起きるように政策を実行します。
今、日銀がインフレ目標2%を掲げているのは耳にしたことがあるのではないでしょうか。
あれは、強制的にお金を腐らせようとしているのです。
今手元にある100万円で、1年後には今98万円のものしか買えなくなってしまう。
10年手元で寝かせていたら80万円相当の価値になってしまいます。
そういう状況になれば、目減りする前にお金を使おうと思うでしょう。
腐ってしまう前に食材を使うようなものです。世の中にお金が出回り、経済が活性化します。
逆に、バブル崩壊後の日本のようにデフレが続く状況では、貯金しておけば価値が上がります。
お金を使うよりも貯めようという意識が優性になり、ますます景気が悪くなります。
だから国を挙げてインフレに誘導しようとしているのです。
更に、インフレすれば資産の価値と同じく債務の価値も下がります。
日本の抱える多額の債務についても、相対的に軽くすることができます。
どんなペースになるかは分かりませんが、私はインフレが起こる可能性は高いと考えています。
以前、マイルストーンを設定する記事で、目標達成度を貯金の取崩を含めて計算しました。
その際にインフレを考慮したのはこのためです。
その時点で現金1000万円持っていても、長期間に渡って取崩す場合、価値が目減りします。
現金でせっせと貯金に励んでも、インフレの程度によっては大きく価値が落ちるかもしれません。
インフレを実感できる例
「昔はコロッケが1個5円だった」なんて話を聞いたことが無いでしょうか。
今はコンビニのコロッケが1個80円ぐらいですから、少なくとも10倍になっています。
じゃあコロッケの価値がものすごく上がったのかというと、そういう訳ではないです。
昔は給料も少なかったので、給料に占めるコロッケの値段は今も昔もさほど変わらないでしょう。
問題は円の価値の方です。
月給3万円の時代にものすごく節約して毎月2万円貯金したとします。1年で24万円です。
それを今までずっと大事に保管しておいたとして、24万円は24万円のままです。
もちろん昔は普通預金の利率も良かったですから、利息はそれなりについたでしょう。
それでも給料の伸びのように5倍になったり10倍になったりはしていないはずです。
しかも、今は金利を抑えたままインフレを起こそうとしています。
事実、ここ数年普通預金の金利は0.02%ほどですが、インフレ率は大きく上回っています。
株式はインフレに強い
前述のマイルストーンの設定で、株価および配当金についてはインフレを考慮していません。
これは、株価や配当は少なくともインフレを上回る程度には上がっていくと考えているからです。
なぜインフレしても同等以上に配当が増えると考えるのか。
インフレが起これば物価と賃金が上がるので、商品やサービスも高値で売れることになります。
先ほどのコロッケの例で売り手の立場に立てば分かるかと思います。
5円のコロッケはインフレが起これば80円で売れるようになります。
そして、手元に残る利益も多くなり、そこから支払われる配当もまた多くなります。
株価は将来の配当に対する期待から決まるので、配当が増えれば株価も上がります。
これが「株式はインフレに強い」という主張の根拠です。
今後日本がインフレしていくと想定するなら、手元に多額の現金を残すべきではないでしょう。