保有株の暴落時に絶対にやってはいけないこと


こんばんは、まろたです。

年末年始のお休みの間に為替レートが大きく円高に振れましたね。

そして、休み明けの今日、日経平均も大きく下落しました。

アメリカ市場も大きく下げており、昨年12月からの下落が止まりません。

保有株の暴落時に絶対にやってはいけないこと

12月の進捗報告に書いた通り、私も経験したことが無いほどの含み損を抱えています。

あの時から為替・株価ともマイナス方向に動いていますから、より膨らんだことでしょう。

こういう時、絶対にやってはいけないことがあるなと思いました。何だか分かるでしょうか。

パニックになって保有株を投げ売りしてしまうこと?

もちろんそれはあるのですが、もう少し前段階の話です。

狼狽売りを招く、心理状態を導いてしまう行為があるのです。

それは、含み損の金額で何を買えたかを考えることです。

「投資なんてしなければ海外旅行に10回行けたのに…」「新車が買えたのに…」

これをやってしまうと、自分は何かとんでもない間違いを犯したかのように感じてしまいます。

そして、これは節約に長けている人ほどダメージが大きい行為です。

月10万円で生活できる人が、1か月で200万円失うわけです。

そこを比較してしまうと、もう冷静では居られません。

比較する対象を間違えてはいけない

1.どの期間で比較すべきかを意識する

投資をした場合としなかった場合を比較するという考え方自体は必要だと思います。

ただ、その際に大切なのは「どの期間で比較するか」ということです。

もし、短期的な利益を目指して株式投資をしているのであれば猛省すべき結果でしょう。

空売りで利益を得るチャンスを失ったばかりか、損を回避することもできなかったのですから。

所謂トレーダーという投資スタイルです。単年度の利益を求められる職業投資家なども該当します。

ただ、私の場合、長期的な資産形成のために株式投資をやっています。

投資期間は30年~50年、子どもができれば相続まで視野に入れた超長期投資です。

投資しなかった場合と比較するとしたら、少なくとも30年間の投資成績が必要です。

現時点での含み損を見て、投資すべきでなかったと結論付けるのはナンセンスです。

「今まで我慢して株を買わずにいたらこの損は無かったのに」

確かにそうなのですが、それは後出しジャンケンというものです。

株価がどんどん上がってしまって、いつまでも買えない可能性ももちろんあったわけです。

プロの投資家ですらできないのに、素人が常に最良のタイミングで投資できるわけがないのです。

そういう才能は無いと自覚しているからこそ、超長期の投資スタイルを志向しています。

私は「世界の経済活動は今後も続く」「その中心は恐らくアメリカ」ぐらいしか予見できていません。

2.あくまで「率」で考える

「含み損の金額で何を買えたか考える」という発想には時間軸以外にも注意すべき点があります。

それは、含み損と生活コストは根本的に性格の違う数字だということです。

含み損益は投資の絶対額が増えるほど大きく変動します。

今回は世界的に約20%ほど株価が下落しています。

投資額100万円なら20万円ですが、1億円なら2,000万円の含み損を抱えることになります。

一方で、比較の対象になる旅行や車の値段は資産額が増えても変わりません。

種類の違う2つの数字を比較してしまうと、投資額が増えるほど心理的に不安定になってしまいます。

資産からの収入による経済的自由を目指すなら、投資額は最終的に1億円を超えるでしょう。

ということは、短期間で数千万円の含み損を抱えることは今後十分あり得る話なのです。

株価の動きで心乱されないためにも、含み損はあくまで「率」の視点で考えるべきです。

長期投資であれば、配当を待てるのでより含み損を単なる「率」と捉えることが簡単になります。

配当利回りが税引後3%の株なら、20%の下落は7年あれば配当だけでリカバーできるからです。

暴落局面で長期投資家にできること

10月の急落時に書いた内容の繰り返しになってしまいますが、出来ることは限られています。

<株価下落前>

・現預金の保有比率を少し高めにしておく

・ETFなどを活用して投資対象を分散させる

・景気変動に大きく左右されないディフェンシブな銘柄を保有する

<株価下落後>

・長期的な利益見通しが大きく下がっていないことを確認する

・焦りすぎず、淡々と分散投資を続ける

 

これぐらいではないでしょうか。

もちろん、トレーディングの才能があればもっと上手く立ち振る舞って利益を上げられるでしょう。

ただ、私にその才能は無いですし、分散投資による小さなリターンで十分満足です。

ここでも「何と比較するか」という視点は大切ですね。

最良のトレーディングをした投資家と自分を比較しても意味がありません。

派手に成功した投資家の足元には、人知れず派手に失敗した投資家が転がっているものです。

あくまで、投資をしなかった自分よりも30~50年間で高いリターンを得ることを目指します。

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10月の急落時に書いた記事です。長期的な利益見通しが大きく悪化した訳ではないと判断しました。

株価を構成する3変数、予想利益・リスクフリーレート・リスクプレミアムについての記事です。

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